「つわりが辛くて、水も飲めない……」
「点滴に行った方がいいのかな。でも、病院まで行く体力がない」
つわりが強い時期は、スマホを見るだけでも気持ち悪くなることがあります。
着替える、移動する、受付をする、待合室で待つ。
その一つひとつが、とても大きな負担になります。
この記事では、産婦人科医の視点から、妊婦さんがつわりで点滴を受けるべき目安、点滴の成分や効果、費用の考え方について解説します。
あわせて、どうしても通院がつらい方に向けて、自宅で受けられるオトノハマタニティクリニックの「訪問点滴」についてもご紹介します。
妊婦がつわりで点滴を受けるべき3つの目安
1. 水分も食事も摂れず、24時間以上つらい状態が続いている
つわりでは、食事があまり摂れなくても、水分が少しずつ摂れていれば様子を見られることがあります。しかし、水すら受け付けず、飲んでもすぐ吐いてしまう場合は注意が必要です。
・半日〜1日ほとんど水分が摂れていない
・尿の回数が明らかに減った
・尿の色が濃い
・口の中が乾く
・立ちくらみやふらつきがある
・起き上がるのがつらい
このような症状がある場合は、脱水が進んでいる可能性があります。
つわりは「妊娠中だから仕方ない」と思われがちですが、水分が摂れない状態は我慢する段階ではありません。
早めにかかりつけの産婦人科へ相談しましょう。
2. 体重が妊娠前より5%以上減っている
体重減少も、点滴や医療機関への相談を考える大切な目安です。
特に、妊娠前の体重から5%以上減っている場合は、妊娠悪阻の可能性があります。
たとえば、妊娠前の体重が50kgの方であれば、2.5kg以上の減少がひとつの目安です。
もちろん、体重だけで判断するわけではありません。
水分が摂れているか、尿が出ているか、日常生活ができているかも大切です。
ただ、「食べられない日が続いて、明らかに体重が落ちている」という場合は、早めに医療機関に相談してください。
3. 尿検査で「尿中ケトン体」が陽性になった
クリニックや病院で尿検査をした時に、「ケトン体が出ています」と言われることがあります。
ケトン体とは、体が糖分を十分に使えず、脂肪を分解してエネルギーを作っている時に増える物質です。
つまり、尿中ケトン体が陽性ということは、体が飢餓状態に近づいているサインです。
特に、尿中ケトン体が+2、+3など強く出ている場合は、我慢の限界を超えている可能性があります。
この場合は、点滴による水分や糖分、ビタミンの補給を強く検討します。
「まだ少し我慢できるかも」ではなく、「体が助けを求めている状態」と考えてください。
つわりの点滴にはどんな効果がある?
つわりの点滴は、吐き気そのものを一瞬で消す魔法の治療ではありません。
主な目的は、脱水や栄養不足を補正し、体の状態を立て直すことです。
点滴に使われる主な成分は、以下のようなものです。
・水分、電解質
・ブドウ糖
・ビタミンB1
・必要に応じて吐き気止め
・必要に応じてその他のビタミン類
ブドウ糖は、体や脳の大切なエネルギー源です。
長く食べられない状態が続いている時には、点滴で糖分を補うことがあります。
また、つわりや妊娠悪阻で特に重要なのがビタミンB1です。
嘔吐や食事摂取不足が続くと、ビタミンB1が不足し、まれにウェルニッケ脳症という重い合併症につながることがあります。
そのため、つわりの点滴では、単に水分を入れるだけでなく、必要に応じてビタミンB1などを補うことが大切です。
点滴にかかる時間は、外来では1回あたり1〜2時間ほどが一般的です。
脱水が強い場合や、状態によってはそれ以上かかることもあります。
効果は、点滴後すぐに「少し楽になった」と感じる方もいます。
ただし、つわりの根本原因そのものを消す治療ではないため、半日〜1日ほどでまたつらさが戻ることもあります。
症状が重い時期は、1回だけで終わりではなく、数日おき、または連日で点滴が必要になることもあります。
費用については、医療機関で医師が必要と判断して行う点滴は、保険診療になる場合があります。
一方で、自由診療のサービスや訪問での点滴は、保険適用外となることが一般的です。
費用は施設や内容によって異なるため、予約前に確認しておくと安心です。
通院が辛い方へ。自宅で受けられる「訪問点滴」という選択肢
点滴が必要かもしれない。
でも、病院に行く体力がない。
つわりが本当にひどい時は、ここが一番つらいところです。
フラフラの体で着替える。
タクシーや電車に乗る。
病院のにおいでさらに気持ち悪くなる。
待合室で何時間も待つ。
上の子がいる場合は、預け先を探したり、一緒に連れて行く準備をしたりしなければいけない。
「点滴を受けた方がいいのは分かっているけれど、そこまでたどり着く気力がない」
そう感じている妊婦さんは、決して少なくありません。
医師としても、つわりで限界に近い妊婦さんにとって、「通院すること自体」が大きな負担になっていることを強く感じます。
そのような方に向けて、オトノハマタニティクリニックでは、つわり・妊娠悪阻で外出がつらい妊婦さんのために「訪問点滴」を行っています。
産婦人科医がご自宅へ伺い、体調を診察したうえで、必要に応じてその場で点滴を行います。ママは外に出る必要がありません。
移動も、待ち時間も、受付もありません。
つわりで消耗している体力を、通院のために使わなくてよいことが、訪問点滴の大きなメリットです。
オトノハマタニティクリニックは、東京都を中心に訪問対応を行っています。
訪問点滴では、つわりによる脱水や栄養不足を補うために、妊婦さんの状態に合わせて点滴を行います。
水分が摂れない、尿が少ない、ふらつきがある、体重が減っているなどの症状がある場合は、早めにご相談ください。
訪問点滴のメリットは、単に「家で点滴ができる」ということだけではありません。
オトノハマタニティクリニックでは、点滴をするだけではなく、妊婦さんが今どのくらい無理をしているのか、今後どのように過ごせばよいのかも一緒に確認します。
必要に応じて、かかりつけ医療機関への受診をご案内することもあります。
自宅で対応できることと、病院で対応すべきことを見極めることも、産婦人科医が訪問する大きな意味です。
また、上のお子さんがいる方にとっても、訪問点滴は大きな助けになります。
上の子を連れて病院へ行く必要がない。
預け先を急いで探さなくてもよい。
待合室でぐずらないか心配しなくてよい。
自宅でお子さんの様子を見ながら、横になって点滴を受けられる。
これは、つわりで体力が落ちている妊婦さんにとって、とても大きな安心につながります。
つわりの時期は、「今日をどう乗り切るか」で精一杯になることがあります。
食べられないこと、家事ができないこと、上の子に十分にかまってあげられないことに、罪悪感を抱いてしまう方もいます。
でも、今いちばん大切なのは、妊婦さん自身の体を守ることです。
水分が摂れず、脱水になっている状態で無理を続ける必要はありません。
訪問点滴を利用することで、少し体が楽になり、眠れる時間ができたり、水分を少しずつ摂れるようになったりすることがあります。
「病院に行かなきゃ。でも動けない」という不安から解放されるだけでも、心の負担が軽くなる方もいます。
オトノハマタニティクリニックが訪問点滴を行う理由は、つわりで本当に苦しんでいる妊婦さんに、医療が届く選択肢を増やしたいからです。
つわりは「妊娠中だから仕方ない」と言われてしまうことがあります。
しかし、水分が摂れない、尿が少ない、体重が減っている、起き上がれないほどつらい状態は、我慢だけで乗り切るものではありません。
「病院へ行く体力、時間がないから、もう少し我慢する」
ではなく、
「家で診てもらう方法もある」
と知っておいてほしいのです。
まとめ
妊婦さんがつわりで点滴を考える目安は、水分が摂れない、尿が少ない、体重が5%以上減っている、尿中ケトン体が陽性になるなどです。
点滴では、水分や電解質、ブドウ糖、ビタミンB1などを補い、脱水や栄養不足を立て直します。水分が摂れず、体重が減り、ケトン体が出ている状態は、治療が必要な脱水・飢餓状態です。
決して、一人で我慢しすぎないでください。
「点滴に行きたいけれど、病院まで動けない」
「家から出ずに、まず体力を回復させたい」
「上の子がいて通院が難しい」
そのような時は、オトノハマタニティクリニックの訪問点滴という選択肢があります。
詳細やご予約は、LINEまたは予約ページよりご確認ください。
